『笑傲江湖』 第31話&第32話

切っちまった男と、イッちまった男…。そして掌門になっちまった男。
あなたはどの「○○ちまった男」が好き?(笑)



冒頭の遠景。画面下に見えた角っぽいのは何じゃろな?(笑)

おはようございます!聖姑ちゃん!
儀琳ちゃんは看護に疲れて仮眠中。

「何故助けたの?私はあなたの敵なのに…。」
「僧には慈悲があります。あなたはまだ怪我が治っていない。横になってください。」
「行けば?仲間が心配しているだろうから…。」
「あなたが連れてきたのに、今度は帰れと仰るんですか?」

儀琳ちゃんの優しく誠実な人柄に儀琳ちゃんの警戒も解けた様子。
そうそう。令孤冲だけじゃなくって正派にも良い人はいるんですよ、聖姑ちゃん♪

「あなたは若くてまだ将来がある。
それにそんなに綺麗なのに何故あなたのご両親はあなたを仏門に入れたのかしら?」
「母はいません。父だけです。父は…父も僧侶です。」
そう言って語りだした儀琳ちゃんの両親の驚愕の馴れ初めと儀琳衡山派入門の経緯…。
これは儀琳ちゃんが父・不戒和尚から聞いた話です。


ある所に、それはそれは美しくて優しい尼僧がおりました。
その尼僧さんをある男性が一目惚れしてしまいもうゾッコン!それで求婚します。
しかし彼女は自分が尼僧である事を理由に断ります。
「私は仏門に仕える出家の身。その私が俗心を起こせば仏様に罰せられます。」
「罰せられるのはこの俺だけだ!」
「あなたは俗世の方。結婚したり子をなすのは当然の事です。
でも出家の者は戒律を守らなくてはなりません。
俗心を動かせば菩薩様に罰せられるのです。」
それを聞いて一理あると思った男性。
自分が一緒になりたいのにそのせいで彼女が地獄に落とされては申し訳ない。
そう考えた男性は、自分も坊主になりました。それが不戒和尚です。
これで立場は五分と五分。僧侶が求婚するんだから悪いのは男性という事になるし、
地獄に落ちたとしても二人一緒に落ちるからずっと一緒にいられると考えたからです。

こうして二人は夫婦になりました。そして可愛い娘が生まれたのです。

娘が生後3ヶ月の頃、
パパになった不戒和尚は娘を抱いて表に出て日光浴をさせていました。
最近はオゾンホールだの紫外線の影響だの言われるけど、
そもそも適度な日光浴ってのは大事なんだよぉ!
しかもちゃんと生後3ヶ月ってトコが心憎いねぇ^^。
そうそう。あまりに生まれたては肌も免疫も弱いから駄目なんだけど
生後3ヶ月くらいから少しづつ外に出て日光浴や外気に触れるようにするんだよね。
その辺の事わかってる不戒和尚!ええパパやん!

しかし!この時まさに事件が起こったのです!
日光浴をしている不戒和尚親子の前を若い婦人が通りかかりました。
その婦人は、僧侶が赤ん坊を抱いている事がよほど不思議だったのでしょう。
不戒和尚と赤ん坊をジロジロと見て赤ん坊を「可愛い子ね。」と褒めました。
可愛い娘を褒められて喜ばない親なんていませんよね。
どんなに客観的にはブチャイクな子供でも、親の目には催眠術にかかったように
メチャクチャ可愛いンですから!
思わず嬉しくなった不戒和尚。「アンタも綺麗だな。」とお世辞を一つ。
でもこの一言がいけなかったんです!

まあね、例えその婦人が確かに美人だったとしても
不戒和尚に下心とかはなかったんですよ。きっと。
よくあるじゃないですか!
「(あなた)可愛いねぇ!」「そんな事ないよぉ♪あなたこそ可愛いよ!」
なぁんていうやり取り。褒められて嬉しいから好意のお返しとして相手も褒めるって事。

でも、それが僧侶なのに赤ん坊抱いてるなんていう
見るからに怪しいヤツが言うもんだから婦人はあらぬ邪推をしてしまったのでした。
「その赤ん坊、何処で盗んだの!?」
「これは俺の子だ。」
「人が優しく訊ねてるのに、つけ上がるんじゃないよ!
何度もあたしをからかったんだ!命を捨てる覚悟はあるんだろうね!?」

どうもこのご婦人っていうのは江湖の方だったようですね。
堅気の良家のご婦人なら、「俺の子だ。」なんて言われたら
眉をひそめて関わりたくないと行ってしまいそうですもんね。

「からかってなんかない。坊主も人間だ。子供くらい作れる。
なんなら作ってみせようか?」
そう答える不戒和尚。
不戒和尚にしてみたらその内に妹でも弟でも生まれるさ♪というような
別に至極真面目に答えたつもりだったんですが…

それを聞いてその婦人は剣を抜いて不戒和尚に襲いかかりました。
不戒和尚はその攻撃を避けながら
「いきなりなんじゃ!?俺の子じゃなかったら、アンタの子か!?」
と言いました。婦人はますます激怒。更に激しく攻めたてます。

不戒和尚の武功は優れていたのでその婦人の攻撃はチッとも怖くなかったけど、
なんせ腕に可愛い娘を抱いているので怪我でも遭ったら大変だと
その婦人を蹴り倒しました。

すると婦人は立ち上がり彼を罵ったそうです。
「この恥知らず!破廉恥!色魔!」
そして馬に飛び乗りプリプリしながら行ってしまいました。

ちょうど川に洗濯に行っていた不戒和尚の奥さんが帰ってきたのはこの頃でした。
その日から奥さんは不戒和尚と口を利かなくなり泣くばかり。
そして次の日には家を出て行ってしまったんですって。
テーブルの上にはおき手紙が一通。

「天下一の薄情者。色好みの大悪党。」

最初はあんまりだと思いましたが、よくよく考えてみると
お世辞でも他の女性を綺麗だと褒めたのが原因でもあるし、
彼女の怒りも一理あると思った不戒和尚。

そこで娘を抱いて奥さんを探す旅に出ました。
あっちこっち探しても彼女は見つかりません。
尼僧だから尼寺に居ると思い、片っ端から尼寺を探してまわりました。
ある時恒山派を訪れた不戒和尚。
その時に定逸師太が不戒和尚が連れていた赤ん坊を「可愛い娘だ。」と気に入り、
ちょうど娘が病気になっていた事もあり
不戒和尚は定逸師太に娘を預けました。
自分と一緒に駆けずり回るのは可哀相だと思ったからです。

不戒和尚から赤ん坊を預かった定逸師太はその子に「儀琳」と名前を付け
弟子の1人として彼女を育てる事にしたのでした。


ね!?この話の何処がおかしいでしょう?
つうか、最初の最初が間違ってんだろうがぁ!!不戒和尚!!!(爆)
尼僧に惚れたのは仕方のない事だとしてもですよ。
だいたいなんでそうなるかなぁ!?
彼女も結局夫婦になって子をなすような度胸があるのだから
いっその事夫婦で還俗っていう選択肢だってあったんじゃないのかねぇ?

とにかく最初からよくわからん夫婦であります。


そんな話を聞かされた聖姑ちゃん。
「ずいぶん…苦労したのね…。」
としか言えないよねぇ!!!(笑)

儀琳ちゃんは聖姑ちゃんがうわごとで令孤冲を読んでいた事を話します。
「盈盈さんは令孤さんを愛していらっしゃるのですか?」
単刀直入に聞かれたのは初めてだったでしょうね?盈盈ちゃん。
しかも盈盈のツンデレハートが全く理解出来ていない儀琳ちゃん。
「それなのに、どうして令孤さんを殺そうとするのですか?」
そして愛する者とは!と熱く語ります。
盈盈ちゃんもこれにはタジタジ。確かに正論なのよ。
「それはわかっているんだけどねぇ…!!!そのつもりなんだけどなぁ…。」
なんて心の中でつぶやいているんでしょうねぇ?盈盈ちゃん(笑)
普段なら自分に意見するなんて逆ギレしそうな聖姑ちゃんだけど、
儀琳ちゃんの誠実で純粋無垢な様子にそうもいかないんでしょうね^^。


で、こちらはやけくそモードの不可不戒和尚、いやさ田の兄貴。
昼間っから自棄酒あおってます(笑)。
飲むだけ飲んだら妓楼に行くんだって。
どうせ死ぬなら楽しむだけ楽しんで死ぬんだって!(笑)

不戒和尚の捜索をかわして妓楼を貸しきる田伯光。
そこに呼ばれた令孤冲。羣玉院の代わりにこれですかねぇ?(笑)
令孤冲はこの時まだチェリーボーイ。
こんなトコ来るのはメッチャ不本意だったんでしょうが、
田の兄貴の呼び出しだから仕方ないんでしょうね。

「風流で自由奔放なお坊様です。」

遊び慣れてるからねぇ。田伯光。店の者の扱いも心得てるんでしょうね。
ま、金さえ積んでくれたらどなた様も上客っていうのが店のポリシーでしょうけどね(笑)。

「田のお馬さんは速いぞぉ!手も早いぞぉ!」

まさに男のパラダイス!酒池肉林の饗宴を楽しむ田の兄貴。
肉感を楽しみたいのでしょうか?寝床にいたのはムチムチな女性でしたね(笑)。
あ、お馬さんゴッコで彼女を乗せて這うにはあの体型はキツイから
特別待遇と称して寝床に避けて置いたのではないでしょうか?(爆)
「ここの女ではお前が1番だから最初に可愛がってやるさ。だからベッドで待機!」
なぁんて!彼女ごめんあそばせ!

そこにやってきた令孤冲に「何故死ぬのか」と問われて
「男の楽しみを奪われるなんて死んだほうがマシだ!」
と答える田伯光。

「物乞いをし、人に同情されて不自由に生きるくらいなら…死んだほうがマシだ!」
この台詞でプッと吹き出した方は多いと思います。
またまたぁ!!そぉんな事言って、カリスマ物乞いになったのだぁれ?
物乞いになって人に尊敬されて自由奔放に生きたのだぁれ?
だいたいお話の中の歴代丐幇幇主の中で
一番物乞いスタイルがしっくり似合ってたのはだぁれ?
喬峯だって黄蓉だって耶律斉だって幇主だっただけど、
正直物乞いって感じじゃないよねぇ?(え?他に忘れてる?遊担之とかは無視!)
まぁ、次点を挙げるとすれば魯幇主かなぁ?
彼も筋金入りの物乞い出身ですもんね^^。
え?キャラ違う?あぁ!失礼しましたぁ!どうもお顔が良く似ているもんで…(爆)。

「アンタの師匠の儀琳さんはどうするんだよ!さらわれたままなのに。」
と言う令孤冲に
「あぁ。あれは俺が聖姑に勧めたんだ。」と答える田伯光。
これには令孤冲もビックリ。

そして田伯光から「オンナ心」の講義を受ける令孤冲。
オンナ心にかけちゃあ、田の兄貴の話は聞いておいたほうが良いよ!令孤冲!
そりゃあ、以前はその行いから良家の子女からは恐れ嫌われていただろうけど
妓楼なんかの女性達には物凄い人気者だったと思うんだよね。
きっとツンデレ族もいっぱいいたし、いろんなタイプの女性がいただろうから
その見識たるや他の男なんて足元にも及ばないと思うよ!


そんなこんなで座ったまま対決第2戦!!
またもやあっさり負けてしまう田伯光。
不戒和尚の毒消しを飲まされて、はい!任務続行!(笑)

その頃…儀琳チャンと盈盈ちゃんのお二人は…。
竹林の中で見つめあう二人…。っていうか長過ぎですよ。このショット!(笑)
このまま違う新たな扉を開けちゃうのかとドキドキしちゃいましたよ。

「いろいろありがとう。」と言う聖姑ちゃんに
「盈盈さん、きっと令孤さんもあなたを愛しています。」と話す儀琳。
盈盈ちゃん嬉しかったでしょうねぇ。

「じゃあね!」と立ち去ろうとした矢先、
「魔教の聖姑と恒山派の尼が内通していたとはのぉ?敵が友になったわけか!」
と聞きおぼえのある声が!
おおっとぉ!頭上から竹を割って現れたのは左冷禅!
ってかその下り方、ささくれがあったらどうするのぉ!?
足の裏が「痛い痛い!」ってなっちゃうよぉ!

無事に下りきって二人の前に立ちはだかる左冷禅。
いきなり竹を切ってコップを作るパフォーマンス!
こんなパフォーマンス儀琳ちゃんならビビるかも知れないけど
聖姑ちゃんはそんなモンで動じません!

そこに毛皮の水筒から酒を注いだ左冷禅。
その水筒を後にポイッと投げ捨てて「一杯どうだ?」
こらぁ!左冷禅!ポイ捨てはいけません!!(爆)
もう!そりゃあね!当時は完全天然素材ですよ!
ポイ捨てしたところですぐに土に帰るかも知れませんよ!
でもなぁ!あれ、毛皮のオッシャレぇなヤツだったじゃん!!
勿体無いなぁ!このパフォーマンスをする為だけに持ってきたの?
捨てるくらいなら私がもらって良いですか?(笑)

とにかく嵩山派の暗殺部隊が一斉に二人に攻撃開始!
あのさぁ!どれだけ隠れてるんだよ!!物凄い数じゃない!!
あの長ぁ~い見つめ合いの時間にも彼等はジィ~ッと隠れていたかと思うと
頭下がります!忍耐強いです!
「掌門!お酒なんていいですから、早く攻撃命令出してくださいよぉ!!」
なぁんて心の中で文句言ってたりして…(笑)。

とにかく儀琳チャンと聖姑ちゃんピーンチ!!
聖姑ちゃんだけなら嵩山派の雑魚如き屁でもないんですが
なんせタッグ組んでるのは儀琳ちゃんですからねぇ…。
儀琳ちゃんも必死で応戦していますがなんせ危なっかしい。

儀琳ちゃんを助けようと隙を見せた聖姑に左冷禅が急襲。
さすが正派盟主!(笑)やり方がすごぉ~く悪どいですねぇ。
竹の上での闘いは面白かった!あんな戦い方があるなんて凄いよね!
「さすが魔教の聖姑だ。今のは辟邪剣譜だな?辟邪剣譜を出せ!」
ワザとらしい!何かしら大義名分を付けたがるのも正派の盟主ならでは!

聖姑ちゃんを助けようとする儀琳ちゃんを左冷禅の寒冰真気が!
そこに弟子の不可不戒登場!師父の盾となり自ら寒冰真気を受け止めます。
寒気で震える不可不戒。すかさず左冷禅が剣を放ちますが…!
そこに今度は不戒和尚!数珠で剣を飛ばして左冷禅に猛攻。
「儀琳逃げて!」
叫ぶ盈盈と不戒和尚。不可不戒は儀琳を背負って逃走。

道に出るとそこには陸伯ドンが!
「逃げるぞ!俺様を誰だと思ってる!?江湖をまたにかける田伯光だ!!」
しかし左冷禅の寒冰真気にやられていますからねぇ。
「私を置いて逃げてください!」
「馬鹿言うな!この田伯光は女を見捨てた事はない!」
逃げた先は深い谷。後からは陸伯ドン。
田伯光は鼻で息を吸って気を溜めてますねぇ!
「やぁ!」とジャーンプ!!なんとこの谷を飛び越えます!

「おぉい!ここまで来てみろぉ!」
田伯光の挑発に矢を放つ嵩山派。その1本が田の兄貴の背中に!
「悔しかったらここまで来てみろぉ!
制覇したいんだろう?武林をよぉ!こぉんな谷も渡れないのかぁ!?」
必死で罵る田の兄貴に、陸伯ドンは捨て台詞を吐いて退散。
しかしその後倒れた田伯光。相当重傷です。
今度は儀琳が田の兄貴を助けて逃げます。
でも田の兄貴はもう長くはもちませんでした。
左冷禅の攻撃をかわした聖姑と不戒和尚が駆けつけた時にはもう虫の息。
「約束どおり、儀琳は守ったゼ…」
そう言って田の兄貴は息を引き取りました。
後から令孤冲と駆けつけた恒山派の弟子も皆田伯光の周りに集まり
その死を悲しんで泣いています。
田兄ぃ!良かったねぇ!最後の最後はオンナの子達に囲まれての最後だよ!
しかもみんなアンタの死を悼んで泣いてるんだよ!!
パラダイスな中の最後だよぉ!!田の兄貴ぃいい!!(号泣)
そこに建てられた墓碑には「恒山派弟子田伯光の墓」とありました。
法名ではなくホントの名前にした辺り、
彼女達が本当に彼を認めて不本意な形でなった僧侶の名ではなく
彼が誇りとしていた「万里独行の田伯光」として
祭ってあげようという気持ちの表れだったのではないでしょうかねぇ?

田の兄貴の最後が悲しすぎると言う方は原作を読んでネ♪
彼は死なないから!ちゃんと生きてるから!
しかも令孤冲の継承式には不本意ながら大きな貢献もしています!(爆)
でもある意味ドラマより可哀相なんだけどね!(笑)


崋山派は結婚式の準備で賑やか…
な筈がみんな沈んだ顔をしています。
岳不羣は思過崖にこもりっきり、寧中則は浮かない顔。
林平之は思いつめた感じ。
浮かれているのはお前だけだよ!岳霊珊!

寧中則がベッドを直していた枕元で見つけたのは長い抜け毛。
あなた!禿てるの!?いえ髭ですね!!(笑)
思過崖で何をコソコソ修行しているのかと思ったら
そこの壁には例の消えた袈裟が掛けてありました!
《辟邪剣譜》はやっぱりお前が盗ったんだなぁ!!岳不羣!!
で、切っちまったんだなぁ!!岳不羣!!
「し…し…」の後は「ふ」で「師父」だったんだなぁ!?偽君子!!!


その頃崋山派の屋敷には恒山派の弟子が令孤冲掌門就任のお知らせの為に訪問。
修行中の夫の代わりに寧中則が応対します。
原作ではねぇ、このお使いに行く人選も令孤冲は考えてるんですヨン♪
崋山派には一番慎重で分別のある弟子を選んで使いに出しました。
なんたって儀和ちゃんじゃねぇ…。福建でのあの睨みを思い出してみて!
最初っからあんな喧嘩腰な態度なら継承式のお知らせどころか
宣戦布告でもしてきかねないからねぇ?(爆)

掌門就任について最初は継承式はやらなくて良いよと言った令孤冲でした。
岳不羣の崋山派掌門継承式を経験している令孤冲。
堅苦しい儀式が続き面倒臭いし、
何より尼僧の門派の掌門になるっていうのが恥ずかしかったからです。
でも恒山派の弟子達の考えは違っていました。
まず前掌門の定逸師太の遺言である事が一つ。
それにこの頃には令孤冲に対して心から尊敬と信頼を持っていたし、
何度も令孤冲に危機を救われて定逸師太亡き後の恒山派に頼れるのは
令孤冲しかいなかったから男性だ女性だなんてそんな事構う人はいません。
それに…
彼女達は自分達の門派に誇りを持っていました。
歴史ある恒山派の掌門が就任するのに継承式をやらないっていうのは
天下に知られた五嶽剣派の恒山派としては面子が立たないと考えていたのです。
その事を察した令孤冲は、継承式はやるけれど大袈裟にならないようにと言います。
そこで、弟子達は彼の胸中を酌んで各派には継承式の招待はせず
掌門就任とその日取りの告知だけにとどめる事にしたのでした。

「実はこのたび令孤殿が我が恒山派の掌門になられます。継承式は二月十六日です。」
「え?冲が恒山派の掌門?」
この時の寧中則と岳霊珊は心の中で
ビックリしたマスオさん並みに「えー!?」と言った事でしょうね^^。
「はい。定逸師太がご遺言で令孤殿を掌門に指名されたのです。」
「なんですって!?定逸師太が亡くなった!?」
寧中則にしてみれば福建では元気だった定逸師太が急死したという知らせは
つまりはその死因が病死なんかじゃなくって殺されたとみるのが妥当です。
岳不羣がいたら「おおかた魔教と関わった令孤冲が殺したのだ。」位言いそうですが
定逸師太が遺言で令孤冲を掌門に指名したと聞かされては
令孤冲が犯人という事は有り得ず、では一体定逸師太は誰に殺されたのだろう?
もしや定逸師太が福建で崋山派に忠告した通り嵩山派の仕業?
などと考えを巡らせていたんでしょうねぇ。
例えその犯人が、夫が言うであろう令孤冲だったとしても左冷禅だったとしても
かたや息子同然の元弟子、かたや正派の盟主と言われる一応五嶽剣派の身内。
あんまり気分の良いものではありませんものね。

とにかくサプライズな恒山派の展開に思わず思過崖の夫に報告に行く寧中則。
ところが秘密修行の真っ最中な岳不羣。
誰かが近づいたと知るやいきなり内功で吹っ飛ばす!妻を吹っ飛ばす!
そしてその隙に壁に掛けておいた辟邪剣譜を谷に向かってポイッ!
だぁかぁらぁ!ポイ捨ては駄目だって言ってるジャン!どいつもこいつも!!
特にあれは素材こそ地球に優しい天然素材でも
そこに書かれた代物は武林にとって全然優しくないモンなんだよ!
これをもし誰かが拾って二次汚染なんて事になったらどうすんの!?
江湖の環境汚染だよ!

「師兄。あなた一体どんな修行をしているの?」
「偶然この奥で魔教の技が描かれているのを見て紫霞功と融合する事に成功した。
私はそれを更に高めて来る嵩山派との戦いに備えるべく修行していたのだ。」
へえええ…。融合ねぇ…?
融合っていうよりは分離っていう方が正しいンじゃないの?岳先生?
「あなた…髭が落ちていたわ。それにさっき強い陰の気を感じたわ。」
「ははは。だから言っただろう?魔教の技だからだよ。
そのせいで陰の気が身体に影響しているのだ。」
無言な寧中則。実は薄々気付いているのですよ。
長年連れ添った夫婦ですもの。女の勘がありますもの。
でもね、まさかと思う気持ちと信じたいと思う気持ちがあるのだと思います。
原作では後でわかる事ですが
この辺りで彼女は夫に疑念をぶちまけて岳不羣と喧嘩になってますからね。

そしてその頃山の下の方では…。
結婚式の前日だというのに夜も徹しての剣術の稽古の林平之。
満足な進歩が得られない自分に我慢ならず喚きまわっています。
そこに頭上からヒラヒラと舞い落ちてくるのは一枚の袈裟。
近寄って手に取ると、それは彼が探し求めていたあの辟邪剣譜でした!
ほらぁ!!岳不羣!!だからポイ捨ては駄目だって言ったのよぉ!!
確かに林家の宝だから林ちゃんが所有するのが本当なんだけどね!!
お父さんが遺言で見ちゃいけない!って言ったんでしょ!?
駄目駄目!見ちゃダメェ!!!って見るよなぁ?普通なら…(ため息)。

翌日は崋山を挙げて、岳掌門のご令嬢岳霊珊と林平之の結婚式!
でもわたくし、こんな怖い結婚式は見た事ありませんゼ!(爆)
まず、花嫁の父・岳不羣のあの目線!コワッ!メッチャコワッ!!
そしてその視線とぶつかるや物凄いひきつり笑いをする新郎!キモッ!メッチャキモッ!
「天地に礼!父母に礼!…」
拝礼するごとに吹き出す新郎の顔の汗の量!出過ぎだよ!
その短時間でどれだけ吹き出してるの!?
しかも拝礼しながらチラチラと舅を盗み見している林平之。
それを無表情で冷ややかに見下ろす岳不羣。
お祝いだなんてホント上っ面。こんな恐ろしい結婚式に出席したら夢に出るよ!
もう一生結婚なんてしたくないと思っちゃうよ!



崋山派が恐怖の結婚式を行っている頃…
こっちは恒山派の継承式だよぉ!こっちはチッとも怖くないサ!(爆)
ちなみに皆さんとっくにご存知だとは思いますが、恒山派は正派です。
五嶽剣派の一つで立派な門派です。長い歴史で尼僧の門派として名をはせてます。
でも、今度掌門に就く方は…尼僧どころか女性でも僧侶でもない者。
恒山派のヒーロー令孤兄さんです!

一応五嶽の他の門派全部に継承式のお知らせを送ったのに
だぁれも来ないなんて、なんて冷たい連中なんだよ!
でも衡山派の莫大先生だけは来なくてもお祝いの手紙を送ってくれました。
もともと厭世のきらいがあった莫大先生だから許す!
令孤冲もそこんトコはちゃんとわかっているので
お手紙だけでもチャンと気持ちは伝わっていますよね。
ところが五嶽剣派が来ないとか贈り物もなしとかそんな事でしょげてる暇はありません!
なんと!少林寺の方証大師と武当派の冲虚道人がお祝いに駆けつけてくれました。
令孤冲もさぞ心強かった事でしょう。
恒山派の弟子達も二大問派のトップが自らご来駕とは鼻高々ですね^^。
崋山派で岳不羣が掌門に就任した時でさえ、
少林寺も武当派も代理の者が出席しただけでトップ本人が来る事はなかったのです。
それが令孤冲の就任にはわざわざ出向くなんて五嶽剣派が来なくたってもういいモン!
恒山派の弟子達はそう思った事でしょう。
それに同じ正派でも五嶽剣派ではない
崑崙派・峨嵋派・崆峒派・丐幇などは祝儀を送り届けています。
そして後の祝賀客といえば…?

招待状どころか知らせてもいない連中はゾロゾロお祝いに集まります。
お前等ここは五覇岡か!?っていう懐かしの連中です。
老頭子に祖千秋。藍鳳凰ちゃん!
もちろん奴等もやって来ていますよ!来なくていいのに…(爆)。
桃谷六仙だってちゃんとお祝いにというかひやかしにやって来ました!
「令孤冲が掌門で酒が飲めるぞ♪酒が飲める飲めるぞ♪酒が飲めるぞ♪」
ほら始まったよ!もう飲む気満々だよ!(笑)
「(掌門就任を)知らせてないのに?」
といぶかる令孤冲に「聖姑の勧めで来たんだ。」と答える祖千秋。
「まさか尼さんだらけの門派で令孤掌門に悪い虫が付かんように監視する意味だとは…」
大ウケの五覇岡組。お前等そんな事言って笑っていた事聖姑にバラすぞ!(爆)
「俺達は予期せぬ客だ。
だから酒や食べる物も自分達で調達してきたからお気遣いなく♪」
ってあんた達ぃ!!そこんトコの結束だけはメチャメチャチームワークいいじゃん!!

仏門には禁忌の肉やら何やら思いっきりもって来た五覇岡組。
本来恒山派の門弟は経験な尼僧ばかりなので
このお客さん達には困惑して眉をひそめますが掌門のご友人なら文句も言えません。
彼女達を気遣って令孤冲は五覇岡組に「宴をやるなら山の中腹でやって」と頼みますが
肉を焼くこうばしい匂いやら何やら風に乗って漂ってくるのには苦笑してたそうです。

どういうわけか日月神教からは東方不敗のお使いがお祝いの品まで持ってきました。
まるで正派なんだか邪派なんだかもうわからん…。
そんな中でも継承式は厳かに行われました。
令孤冲が就任の挨拶を終えた時、
「五嶽の盟主の命令だ!令孤冲の恒山派掌門就任は断じて許さん!」と入ってくる者が!
五嶽剣派の盟旗を持って登場は陸伯ドン!
実は彼に同行してやって来たのは崋山派・衡山派・泰山派の門弟でした。
つまり五嶽剣派はこの継承を認めないという事ですね。

令孤冲が考えるに、
嵩山派は数を頼みに力ずくでもこの掌門式の邪魔をしようとした。
なんせ恒山派には尼僧しか居ない。だからたやすく勝てるだろうとふんだ。
しかし実際に来てみると尼僧だけどころかなんだかわけのわからん連中がわんさか。
しかも少林寺・武当派という武林の二巨頭が上座に鎮座。
「結局計算を誤ったな、左冷禅。」とほくそ笑むのでした。

陸伯ドンに大ブーイングの五覇岡組。
そこに「日月神教・任盈盈様のおなりい!」という声が!
全くKYな陸伯ドンを押しのけるようにその場に残してみんな聖姑ちゃんをお出迎え!
方証大師と冲虚道人だけは
「別に彼女が悪いわけじゃないが、魔教の重要人物が来たらマズイんじゃないの?」
と心配しています。

そんな事気にも止めず「来てくれたのか!」と屈託なく喜ぶ令孤冲。
「だって、あなたのお祝いの日ですもの!」と微笑む聖姑ちゃん。
もちろんこれを陸伯ドンが見過ごすわけがありません。
「令孤冲!恒山派の戒律の五番目を言ってみろ!
この女は魔教の重要人物だぞ!こんな輩と付き合って正派の掌門が勤まるか!」
「あら?令孤掌門。この方はだぁれ?」
「嵩山派の左冷禅殿のお使いの人だよ。」
「ふ~ん。あの旗は何?」
「五嶽盟旗だよ。」
「へぇ?」
いきなり陸伯ドンに突っ込む聖姑ちゃん。おぉ!お下げ髪で旗を奪い取った!!
すげぇ技だねぇ!!
あの髪の毛にあんな使い道があるとは知らなんだ!勉強になります!(爆)
旗を奪い取るとすかさずテラスに飛び込む聖姑ちゃん。同時に藍鳳凰ちゃんもジャンプ!
この二人は仲好しさんなのよ!阿吽の呼吸よ!
「令孤掌門!この旗は偽者です!これは五仙教の五毒旗よ!」
サッと腕を上げた聖姑ちゃんの手にはまさしく五毒旗が!
瞬時に旗をすり変えたんだね!グッジョブ!(笑)

「藍教主、どうして嵩山派が五毒旗を持っているの?」
すっとぼけて質問する聖姑ちゃん。
「五仙教の女弟子は嵩山派の門弟の方々とご昵懇なのできっと騙し取られたんですわ。」
とこれまたある事ない事言っちゃう鳳凰ちゃん。
「あら、仕方がないわね。そういう事ならこの旗はお返しするわ。」
そんな事言うから陸伯ドンぶちキレ!
「このあばずれめ!旗を返せ!」
「旗が欲しければ藍教主にお願いするのね。」

口じゃあオナゴに勝てないのは世の常なのでしょうね^^。
仕方なく方証大師達の方に向き直る陸伯ドン。
「あなた方は武林でもなのあるお方。どうか公平なご採決を!」
「令孤殿は善の道を極めて立派な人物じゃ。
それに誰でも過ちを認め悔い改める者に仏門は寛大じゃ。なんで反対するのかね?」
それを聞いて不戒和尚、
「みんな聞いたか!悔い改めて恒山派に入りたいと認められたら恒山派に入れるぞ!
恒山派に入ったからにはもう悪等な筈がない!」
すかさず令孤冲も
「恒山派に入りたいという気持ちだけで結構!入門式も要らん!
ここから隣の通元谷に恒山別院を建てて皆でそこに住むってのはどうだ!?」
「おぉ!」と大喜びの五覇岡組!
「この者達が恒山派として戒律を守るようになったらそれこそ武林の一大事じゃ!」
冲虚道人と大喜びの方証大師。
五嶽盟旗を掲げて意気揚々と乗り込んできた割には四面楚歌なのは陸伯ドン。

もう退散するしか道は無いようですね。
「三月十五日、嵩山にて五嶽派の総帥を推挙する!各門派の掌門は嵩山に集合せよ!」
「五嶽剣派がいつ統合させると決まった?恒山派は聞いてないぞ!!」
「この件は既に四派が同意している!恒山派だけが反対するならその覚悟で来い!」
なんとかお使いの用件その2は済ませた陸伯ドン。
「陸殿。旗を失くしたら、左掌門に叱られちゃうんでしょ?お返ししましょうか?」
と言って旗を投げて寄越す鳳凰ちゃん。
サッと陸伯ドンが取ってみると果たして五嶽盟旗でした。しかし!
ホッとする間もなく手から煙が出てますよぉ!陸伯ドン!
慌てて手から旗を離す陸伯ドン。もう手の平は毒にやられてただれています。
「令孤掌門って呼んだら毒消しをあげるわよ。それとも手が腐って落ちたほうが良い?」
さすが毒毒シスターズ!(え?他に誰がって?次のドラマにも出てくるので乞うご期待!)

さすがの陸伯ドンもこれはたまらんと渋々令孤冲に頼みます。
「れ、令孤掌門。毒消しをください。」
「藍教主!この人は掌門の使いで来ただけだ!毒消しをやってくれ!」
満足げに微笑んだ鳳凰ちゃんは毒消しを渡してあげました。

ま、いろいろ邪魔も入ったけれど無事継承式も終わった令孤冲。
五覇岡組には「後で行くから先にやってて♪」と告げて
まずは方証大師と冲虚道人のもてなしをしようと恒山を案内。
継承式が行われた見性峯をおりて磁窰口に向かい、
横の翠屏山の険しい山道を三人で上りました。
この山頂にある寺が、儀琳ちゃんがオバサンに話しかけていたあのお寺です。
霊亀閣を抜けて釣り橋で繋がった神蛇閣に入る三人。

そこで方証大師と冲虚道人は令孤冲に会いに来た本当の理由を話します。
五嶽合併に反対して欲しいというのは令孤冲にも予想出来たでしょうけれど、
なんと出来なきゃ五嶽総帥に令孤冲がなっちゃえ!という話でした!
「私が!?」
この申し出はこないだ莫大先生が聖姑救出部隊の盟主になれといったのとは
明らかに規模もスケールも違います!
「マジ有り得ねぇんすけど!!」
心の中でこう叫んだと思います(笑)。
でも目の前の二人の顔はマジそのものでした。

話は定逸師太の死因についてに変わります。
「ご覧ください。これで定逸師太は命を落とされました。」
と令孤冲が手にした刺繍針を見せると
「令孤掌門、葵花宝典というのをご存知かな?」
と方証大師が問いかけました。
「はい。以前任教主からその名を聞いた事はあります。」
そこで方証大師は「武林の言い伝えによれば…」と葵花宝典について語り始めました。


葵花宝典は前王朝のある宦官が書いたものである。
その者の名は今は誰も知らないし
その様な武術の達人が何故宦官になったのかもわからない。
とにかくその宝典に記載された武芸は深遠で三百年来誰一人習得出来た者はいない。
百数年前に宝典は福建莆田の少林寺に伝わった。
当時の莆田少林寺の方丈・紅葉大師は知恵に優れた傑出した人物だったが
彼もついに習得できなかった。研鑽に勤めたものの修練しなかったという説もある。

ある時崋山派の門弟で岳蕭と蔡子峯という二人が
莆田少林寺を訪れた際に葵花宝典を盗み見た。
しかし短時間の事で二人は同時に全書を読む事は出来なかった。
そこで半分づつを読む事にした。
崋山に戻った後で二人はその技の研鑽を始めた。
ところがそれぞれが読み覚えた部分をつき合わせてみるとまるで噛み合わない。
二人は自分こそが正しく、相手が過って覚えたのだと思い込んだ。
だが自分一人が覚えた部分だけでは修練が出来ない。
仲の良かった相弟子二人はその事で互いの間に軋轢が生じ
崋山派は剣術流と気功流に別れてしまい互いに譲らず骨肉の争いになっていく。

二人が帰って間もなく紅葉大師は彼等が宝典を見た事に気付いた。
宝典に記載された技は深遠であるばかりかかなり危険なものだった。
最初の一歩が特に難関で一歩間違えれば死に至る。
そこを突破すれば後は簡単なのだが、とにかく心配した紅葉大師は
すぐに愛弟子の渡元禅師を崋山に遣わし宝典の技を学ばぬように二人にすすめた。
岳蕭と蔡子峯の二人は渡元禅師を心から敬服し宝典を見た事も認めた。
そして陳謝しながらも渡元禅師に宝典の技について教えを乞うた。
ところが紅葉大師は愛弟子である渡元禅師にも宝典の技を伝授していなかった。
師匠の紅葉大師自身が習得出来なかったのだから伝授できなかったのだ。
しかし渡元禅師はその事を言わずに二人に覚えた宝典の内容を暗唱させた。
そして解釈を加えつつその内容を記憶した。
そして二人には習得済みの振りをして独自の解釈を二人に説いた。
八日後にようやく崋山を下りた渡元禅師は、そのまま二度と莆田少林寺に戻らなかった。
ほどなく紅葉大師は渡元禅師からの手紙を受け取った。
「俗心抑えがたく還俗します。師父には合わす顔がありません。」という内容だった。

この事がきっかけで崋山派と莆田少林寺に間隙が生じた。
崋山派の弟子が葵花宝典を盗み見たという噂も江湖に広がった。
その噂を聞き付けて魔教の十長老が葵花宝典を奪いに崋山を攻めた。
その頃には既に五嶽剣派が結成されており、他の四派も助勢に掛けつけ
崋山のふもとで大決戦が繰り広げられた。
その戦いで魔教の十長老は重傷を負って逃げ帰ったが
崋山の岳蕭と蔡子峯の二人も戦死した。
二人が書き残した宝典の写しは十長老によって魔教に奪い取られた。

五年後、魔教は五嶽剣派の剣術を破る秘技を身につけて
万全の態勢で崋山を再度攻めた。
二度目の大決戦は五嶽剣派が敗北を喫した。
各門派の長老方の死傷が多く、そのせいで各派はそれぞれの絶技を失伝する事になる。
しかし魔教もまた、十長老がついに崋山を下りて来る事はなかった。
(十長老は罠にかかり思過崖の奥にあったあの洞窟に閉じ込められたのだと
令孤冲は推測しています。)

ここまでが葵花宝典の行方。で辟邪剣譜とは?
崋山派を下りた渡元禅師は還俗して名を林遠図と名乗り福威鏢局を創立した。
彼は武術の達人となり福威鏢局を生業としながら正義に道を歩み
弱気を助け強気をくじき、離れていても仏門の弟子に恥じぬものだった。
だからその林遠図の威光がある内は福威鏢局の林家は安泰だった。
しかし林震南の頃になるとその武功の拙さから誰もが辟邪剣譜を狙うようになった。


とまぁ、こんな感じです。
だいたい、一読しただけで全部覚えようなんザ、あぁた!
笑っちゃいますよ!凡人がそんな芸当出来ると思ってんの!?
そんな芸当が出来るのは
江湖広しと言えど超素敵な旦那様の奥様くらいよ!(爆)

ちなみに…

あれだけ優れた独孤九剣の使い手であった風清楊がいながら
何故後の崋山派剣術流VS気功流の闘いは剣術流が敗れたのか?
何故剣術流が敗れて後もいまだ復讐もせずに隠遁生活を送り姿を見せないのか?
その疑問の答えは冲虚道人が、これも武林の言い伝えとして話してくれました。


剣術流と気功流が争いを起こした時風清楊は崋山にいなかった。
江南に嫁取りに行っていたからである。
知らせを聞いて急ぎ崋山に戻った時にはもう剣術流は全滅していた。
風清楊は気付いた。自分の嫁取り話は美人局であったと。
気功流に買収された義父は妓女を買って令嬢に仕立てあげ
風清楊を江南に繋ぎ止めていたのだった。
この事に気付いた風清楊が江南に戻った時、
偽の義父一家はとっくに逃走した後だった。
風清楊は己を深く恥じ入り自害したと伝わっている。


「死にこそしなかったが、先輩がずっと崋山の奥深くで隠遁していたのは
過去の過ちを懺悔するためだったに違いない。
武林の仲間衆にも合わす顔がないから、誰にも居場所を教えるなと俺に命じ
二度と崋山派の弟子に会わないと言ったに違いない。」

冲虚道人の話を聞いて納得する令孤冲でした。
そして自分はもう崋山派ではないしいつか話相手にでもなってあげようと思うのでした。

ってな事を話していると…「誰だ!」冲虚道人が叫ぶ。
表に出て見ると、釣り橋の先の霊亀閣はデビルマンヘッドだらけでした(笑)。
「当方教主は令孤掌門を大変気に入っておられる。黒墨崖に来て欲しい。
ついては後ろのお二方と一緒に右手を切って来て欲しい。」
って、それご招待っていうのかぁ!?

令孤冲は時間稼ぎをしながら後の二人に一気に突っ走るからついてきてと頼みます。
業を煮やしたデビルマンヘッドのリーダー・賈布が矢を放てと号令しようとした矢先!

「待て!」

どっから飛んできたのか?なんか背後からだったような?
釣り橋の上の令孤冲達とデビルマンヘッドの間におり立つ女性。
聖姑ちゃ~ん!!
賈布の後の上官雲が慌てて攻撃中止を叫びます。
「賈おじ様!江湖では名の知られたあなたがこんな事して恥ずかしくないの?」
「聖姑、どいてください。あなたには関係ない。私は教主の密命を受けてきたのだ。」
と、答える賈布。
「東方おじ様に命じられて、上官おじ様と贈り物を届けに来たんじゃなかったの?
それとも左冷禅に金で買われた?」
「誰も買われてなどおらん!令孤冲をひっとらえよとの教主の密命で来たのだ!」
「嘘仰い!黒墨令はこれよ!」
水戸黄門の助さん(格さんか?)のように聖姑が出したのは紛れもなく黒墨令!
「よくお聞き!黒墨令はここにある!これが教主の命令よ!
賈布に謀反の企みあり!成敗した者には褒美を取らせる!!」
「ええい!やれ!殺ってしまえ!」
まるで、水戸黄門で印籠を見た後に
歯噛みしながら「かくなるうえは…!」と言う悪代官のように抹殺命令を下す賈布。
「出来るの!?」
と黒墨令を突き出す聖姑。
「ま!まてぇ…!」
と混乱しまくってるのは賈布の後の上官雲。
矢をつがえて待機していたデビルマンヘッドもこれには戦意喪失。
互いに顔を見合わせています。
「上官おじ様。謀反人・賈布を捕らえれば青龍堂の長老にしてあげる。」
聖姑が上官雲に声を掛けます。
この上官雲は現在青龍堂よりも格下の白虎堂の長老です。
自分の方が教団に使えて長いし腕も立つのに
賈布が青龍堂の長老である事が不満でした。揺れる上官雲。
釣り橋は緊張した空気のまま膠着状態になりました。
と、その時…。

「火事だぁ!火事だっぞぉー!火がっあぁがってるっぞぉー!」
あんまり緊張感のない叫び声が!(爆) でも確かに煙が上ってきました!
橋の回りの連中はこの展開に動揺しています。
この混乱に乗じて聖姑ちゃんが叫びます。
「賈布!この人でなし!道は一本しかないのに手下まで殺す気なの!?」
「な!何を言う!?」
「いいから早く火を消しなさい!」
「そうだ!みんな早く逃げろ!」
令孤冲も聖姑の後で叫びます。
火の手に近い霊亀閣のデビルマンヘッドは一目散に楼閣から退散。
上官雲に急き立てられて消火活動に行きました。
霊亀閣に取り残された形の賈布。やけくそで聖姑達に襲いかかります。
迎え撃つ聖姑。
そして神蛇閣側のデビルマンヘッドは賈布を見てこちらも攻撃開始。
しかし、戦力が半減しているデビルマンヘッド。
そこまで減ればもう令孤冲達には敵いません。
令孤冲は賈布が投げてよこした円形の武器で、
方証大師は掌打で、冲虚道人は払子で、各人余裕の闘いぶりですねぇ?
三人はあっという間に二十人を倒したんですって。
その頃聖姑ちゃんは賈布と釣り橋対決の真っ最中!
その場の敵を全滅させた令孤冲が橋に出てきて賈布の武器を投げます。
投げられたフリスビーは賈布の胸元を切り裂き、
彼は釣り橋から飛ばされて深い谷底に落ちて行きました。
その頃には方証大師も冲虚道人も橋に出てきて賈布の最後を見届けました。
「南無阿弥陀仏…。」
そうそう!忘れちゃいけませんよねぇ!方証大師♪そういやここは仏門の恒山だし(笑)

「盈盈のおかげで助かったよ。」
「間に合って良かった♪」と微笑む盈盈ちゃん。
楼閣の下の方に向かって「火を消して!」と声を掛けます。

「賈布の策略をよく見破ったなぁ。」
「東方不敗がお祝いなんてくれるわけがないでしょ?」
「そっかぁ。だよなぁ。」

聖姑ちゃんはその場に残った上官雲に向き直ります。
「上官おじ様。十人の長老の内、六人が父の三尸脳神丹を飲んだわ。
あなたもいかが?」
上官雲は三尸脳神丹を飲みました。
この魔教のやり方には正派の人間はどうしても馴染めません。
「令孤掌門。では我々はこれにて失礼します。」
方証大師・冲虚道人の二人はそそくさと帰って行きました。

「おぉい!令孤冲!」
やって来たのは五覇岡組です!
「俺が火を点けた!」
「俺が草を置いた!」
「俺が扇いだ!」
「俺が叫んだ!」
「俺が火を消した!」
「俺が…俺が…何したっけ…?」
はいはい!桃谷六仙もチャンと係分担して頑張ったのね?ご苦労様♪
(「俺は、後でボコられたぞぉ!」と末弟の言葉を代弁したブタ君でした^^。)

「聖姑様、次のご指示があればお願いします。」
と老頭子。これを聞いて聖姑ちゃん
「何を言ってるの。あなた達は恒山派の弟子よ。
私はいいからよりも令孤掌門の傍にいて守ってあげて。」
「令孤掌門も聖姑様も俺達にとっちゃ同じですよ。」
「馬鹿な事言わないで!この方は立派な恒山派の掌門。
私は…人に恨まれる魔教の女…。同じじゃないわ…。」

そう寂しそうに言い捨てて彼女は一人恒山派を下りていきました。
後を追おうにも自分はもはや恒山派の掌門としての立場があります。
「盈盈!」と叫びながらも見送るしかない令孤冲でした。


はぁああ、なんか長くなっちゃったなぁ!
対不起!超長文!

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Marioさんへ

>盈盈さんが恒山の楼閣で見せた「黒木令」ってどう考えても「偽物」しょ。
確かに東方教主は渡さないよねぇ?
私もなんでこの時彼女が持っていたのか不思議だったのよ。
デビルマンヘッドみたいな下っ端にはよくわかんないかも知れないけど
それでも今頃楊蓮亭が躍起になって
「任我行とそれに組する者を殺せ!」とかって
喚いてるだろうしねぇ?
正直黒墨令って幾つあるんだろう?
とか疑問に思っています。
教主同然の威光のあるモンだからあまり乱発して作ると悪用するヤツが出るだろうし
でも1つしかないのなら同時進行の重要プロジェクトなんかする時
大変だろうし。

私は偽者と言うよりは任のオヤッサンが梅荘で手に入れた物を
盈盈に渡しておいたんじゃないか?と思っています。

705号さんへ

逝っちまった男を連想したのねぇ?^^。
なぁるほどね^^。

(狂気の世界に)イッちまった男は来週切っちまうよねぇ?

言葉足らずだったから読み手がどう受け取るかなぁ?って思ってたんだ^^。

怒涛の更新お疲れ様です

 さて、盈盈さんが恒山の楼閣で見せた「黒木令」ってどう考えても「偽物」しょ。 ここに至って東方現教主が発布するとは思えない(笑)。 そうと知りつつ従う面々、一人だけ時勢に乗り遅れる賈布(爆)。
 今週は「男を演ずる女が演ずる男でなくなった男」様との花園の戦いですね(笑)

そりは勿論。。。

掌門になっちまった男に決まってますがなぁ~。ヾ(  ̄▽)ゞオホホホホホ
切っちまった男は論外。
逝っちまった男?は惜しい。。。(; ̄ー ̄)...ン?

うちゃさんへ

>そして私は見た、デビルマンヘッドの中に、恒山派になれるぞ~って喜んでいるのがいたのを(笑)
そうなのよ!私も見た!(爆)
アイツ等をどう突っ込んで良いものやら悩んじゃいましたよ(笑)。
ドラマ的には「周りが盛り上がってるからとりあえず俺達も言っとく?」
ってなノリでやっちゃってるのか、
それとも「はい!ここでみんなはおぉ!と歓声を上げる!」
と撮影時に監督さんに言われて
「え?僕等も"みんな"に入ってる?」と
よくわかってないまま指示の通りにやっちゃってるのか
なんて事を考えちゃったからです。
賈布が嵩山派に金で買われていたとしても
下っ端のあの連中はそんな事知るはずがないですもんね。
東方教主の命令で来たと思っているでしょうから
恒山派に入門!ってトコで一緒に「おぉ!」ってのはありえないもん。
腕時計見えててもOKな所もあるおおらかな古装劇だから
この辺の細かい所は監督も気にしなかったのかなぁ?とかサ(笑)
とにかく笑っちゃいました。

二話とも大好き

田兄ぃや盈盈みたいな、正派から外れた人たちの方が、ずっと正しい行いをしているんだから、就任式でも堂々としてられるんだと思う。
そして私は見た、デビルマンヘッドの中に、恒山派になれるぞ~って喜んでいるのがいたのを(笑)
プロフィール

どぅいちゃん

Author:どぅいちゃん
『射雕英雄伝』を見て武侠の世界に嵌りました。
パパこと東邪・黄薬師に心を奪われ、それ以来武侠の「イカレオジ専」担当です。
リアルな武侠仲間がいないのを憂いて、ゲリラ的に武侠布教活動を行っております。

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