再見!どぅいちゃん(鬼)の目にも涙………(笑)

いつものように仕事に行き、いつものように仕事をしてた。



昼過ぎになり、アジアンビューティーズの女の子二人がやって来た。
「おおお!明日帰るんだよね!寂しくなるわぁ!気をつけてね。」
そう声をかける私に彼女達は
「はい。明日の朝帰ります。あ…しゃしん、いいですか?」とカメラを取り出した。
私と三人で記念撮影をするつもりらしい。
「いいよ!」
たまたま仕事を終えたパートさんを捕まえてカメラを手渡しパシャ!
「チョッと待って!私もカメラ取って来る!」
仕事の相棒のエンパチに断ってダッシュで更衣室からデジカメを持ってきてもう一度パシャ!
「じゃあ、これでお別れだね。中国は今寒いだろうから風邪ひかないでね。」
と言う私に彼女達は小さな袋を取り出し
「あの…これ…」
「え?私に?」
なんと彼女達は私にお別れのプレゼントを用意して来てくれたのだった。
あまりの予想外の出来事に「ありがとう」としか言えなかった私。
お別れの抱擁をして彼女達は店を出て行きました…。




彼女達は近所の工場で働いていた企業研修生。
3年間の年季奉公を終えて、明日故郷の中国(多分東北部、黒龍江省辺りか?)に帰る。
3年前まだ日本に来たばかりの彼女達とひょんな事から知り合った私は
彼女達が仕事の昼休みにウチの店に買い物に来る度に一言二言話をした。

まだ1年目の頃、シャンプー1つ選ぶのに2人で30分以上も迷ってたけなぁ…。
企業研修生1年目というと、彼女達の給料は本当に少なかったはず。
たかがシャンプーといえども値段か香りか洗浄力かどれを取るか悩んだのだろう。

仲良くなったとはいえ、買い物に来た彼女達を昔はよく怒っていました。
『お一人様、2点まで』と書かれた日替わり商品を1人10個位平気でカゴに入れてくる。
油・玉子・砂糖…。そりゃ確かに使うだろう!
彼女達の仲間が離れた工場にもいるため、その仲間の分も頼まれたりしていたらしい。
「1人、2つまで!3つ4つは駄目!」
よくチラシを指さして怖い顔で却下したもんです。
最初の頃は「急いでる。」とか「えぇ、なんでぇ?」とかって
彼女達は不満そうにしてごねる事もありました。

そんな時この怖いどぅいオバちゃんはむんずとカゴの中から規定数オーバー分を没収。
そして身振り手振りで
「もう1回、レジに回って来い!そうしたらまた売る!」
「1人じゃないよ。」という輩には
「じゃあ、私の前に連れを連れて来い!」


後ろには日本人のオバちゃん達が並んでいる。
平気でルール無用のドカ買いする彼女達を見て
「ほら!がめついわねぇ?これだから中国人は決まりも守れない嫌な人達なのよ。」
なんてもしも言われたら、凄く悲しい!

彼女達は爪に火を灯すようにして毎日頑張って仕事してるんです!
雀の涙の給料も、そこから更に仕送りするから残りは僅かなんです!
日本語だって、わかっててわからない振りするズルい奴も中にはいるけど
1年目の彼女達が日本のスーパーのルールなんて
小さく書いてあるチラシの字なんて気付かなくても仕方ないんです!

でもここは日本。知らないなら文句言う前に教えてあげれば良いじゃん!
最初は私のレジを避けたり不満そうな顔をしていた彼女達も
その内あらかじめ回数を分けて買ったり、仲間を連れて来たりする様になりました。
私も後ろに誰もお客が並んでいない時には、
「ホントは2つなんだよ!」と言いながら目をつぶってあげる事もありました。

とある暮れの夕方。
買い物に出かけると彼女達が歳暮ギフトコーナーで何やら物色中。
私を見つけると、
「あぁ、すみません。おくるもの、なにがよいですか?」
と質問してきました。
「社長にあげるの?」
「あ、はい。」
社長さんなら私も知ってる人だ。
「あそこはお年寄もいらっしゃるからねぇ。軟らかいのがいいかなぁ?」
私も混ざって一緒に選んでやっと決まった後
「あの…なんていってわたしますか?」
あぁ。お歳暮渡す時の決まり文句だね。
「「今年も一年ありがとうございました。つまらない物ですがどうぞ。」って言うのよ。」
そして「つまらない物」の意味を教えて、決して失礼ではなく謙遜している事を説明。
「ありがとございました。つぅまらな いもの でしぅがどぞ。」
何回か練習して言葉を覚えた彼女達は店を後にしました。



そんな事が走馬灯のように思い出されて
彼女達が去ってから私の勤務時間が終わるまでの小1時間
チョッと気を許すと涙腺が緩みそうでウルウルな目で
時々鼻をかみながら仕事しました。
「ただ買い物に来る時だけの、こんな怖いオバちゃんによくもまぁ…。」

家に帰って改めていただいた物を見てみました。
どちらも貴石(玉)のアクセサリーのようで、
1つは牛(?)の彫物の指輪、
指輪
指輪その2

1つはペンダントでした。
ペンダント
ペンダントその2

あまり詳しくはないので、何の石かは誰か教えて♪
翡翠と瑪瑙?ペンダントの箱には『紅玉髄』とは書いてあるけど…?
「中国ではお守りにもなる石なんじゃない?」
と相棒のえんぱちは言っていました。
っつうか、彼女達はこんなモンいつの間に用意したんだよ…。
もう冬の夕方。何かお返しをと思ってももう時間がありません。
中国人の友人に電話して事情を説明。「お返しには何が良い?」
「そうねぇ。あまり値がはっても向こうが恐縮して困っちゃうし…。
かさばる物は荷物の邪魔になるし…。明日の道中のお菓子なんかは?」
そうか。お菓子なら食べたらなくなって邪魔にもならないしちょうど良いか!

そして中国語で簡単なお礼状を書き、帰りの道中のお守りにと
中華街でもらった関帝廟と媽姐廟のお守りを1づつ手紙に同封して
彼女達にもらった指輪とペンダントを身に付けて家を飛び出し、
お店でお菓子を買いこみ、彼女達の寮へ。
これこそホント「つまらない物ですが、どうぞ。」だよっ!(汗)
でも彼女達は喜んでくれてお礼状の中国語も褒めてくれました(笑)。
お礼状の最後に私の名前が書いてあるのを見て
「よみかた書いてください。」
そうか。職場のネームプレートは漢字だもんね。読み方は違うもんね。
「ひらかなで良いの?」「はい。だいじょぶ。」
私の名前を読んで何回か反芻していました。

エエ子達やったなぁ!
辛い事もあっただろうに、店に来る時はいつもニコニコしていたっけ。
二人が故郷に無事に帰って、幸せに暮らす事をお祈りしています。

多壽多福!再見!

comment

Secret

釣り人さんへ

そっか、「友情」かぁ!
そっちでくれたんですよね!?(って人に聞くな?^^)

故郷で幸せに暮らして欲しいです。

感涙

いい話ですね~!

人間は気持ちの繋がりには、国境は無いですね。

因みに紅玉髄の石の言葉に友情もありますよ!

たくいたさんへ

生活費節約しまくって暮らしてきた彼女達を思うと
こんな贈り物を用意してくれた事に本当に感激しました。

ただPCで見たその石の意味の中に「怒りを鎮める」って書いてあったのは
「アンタ達、それでこの石選んだの?」って笑ってしまいました(爆)。

Marioさんへ

ハハハ!お気になさらず!
「大理」=「段正淳」なんてすぐに連想する人はその人自身がそういう願望があるのですよ、きっと!(爆)

ええ~話や~

そういやモリーの工場の中国人も、祖国へ帰りました

別れの季節は寂しいですね

下記、本文にそぐわぬ失礼なコメントお詫び申し上げます。 スイマセン

大理に行って段正淳になろうツアー

>『天龍八部』と言うと「『天龍八部』も知ってるの?」
 そういえば、昔中国の人に「大理へ行ってみたい」といったら,「ニヤニヤ」されたのは、「こいつ段正淳になるつもりか?」 と思われたかも・・・。
 10年前は、大理はみんな知ってって、麗江は誰も知らなかったですもんね。

新龍さんへ

「(日本人なのに)金庸好きのオモロイオバちゃん」って思われたんですかねぇ?(爆)
あの写真を家族に見せる時なんて説明するのかなぁ?
「この人がコッワイオバちゃんでね、この写真魔除けにしようっと!」
なぁんて言われてたりして!?(爆)

ぱおさんへ

ただ朝起きて職場で仕事して帰宅して寝るだけなら、
ホントに味気ないつまらない3年間になってしまった事でしょうね。
少しでも彼女達の日々の暮らしの中で
リラックス出来るひと時になったなら嬉しいです。

fince兄へ

おぉ!和尚の目にも涙っすか!?(笑)
確かに企業研修生って制度はいろいろと問題を抱えているらしいし
帰国途中に雲隠れ(不法滞在目的)という話も聞いたりするけど、
毎日一所懸命働く彼女達の姿を身近で見ていたら
素直に「頑張れ!」っていう情が湧いてきますね。

Marioさんへ

縁は大事にするものですよね。
偶然近所に来た彼女達と知り合い楽しい3年間でした。
中国人だけ出なくベトナム人もいるんだけど
みんな良い子達ですよ^^。

素晴らしい

鬼のように見えるどぅいちゃんさん(冗談です、失礼)の内面にある暖かさ、優しさを彼女達は、認識していたんでしょうね。
日中関係は、複雑ですが、こんな交流が出来れば、良いですね。

イイお話ですね!
きっと彼女たちもいい思い出が出来たと思います。素敵な贈り物と思い出ってホントに家宝ですよね♪

うちの田舎でもそんな娘達がたくさんいます。

月の食費が5人暮らしで3千円くらいらしいです。

3年くらいで今でも内陸部では家が建つそうです。


えぇ話ですわぁ。
ちょっと「うるっ」ときました。

歳取ると涙腺が緩くなっていかん。

まさに知己ですね

 「人在江湖,身不由己」 ゆえ、がんばってる人とは、何時でも何処でも感じあえますよね。
 私はどうも仕事での付き合いが多くてこういうことはあまり少なかったなあ・・・。 相手には、こいつ左冷禅か岳不群か!って思われてたかも・・・。

くじらさんへ

おぉ!どぅいちゃんの念入りの
特製「関帝廟お守り」&「媽姐廟お守り」を持ってるんだから
きっとそこらの災いなんて蹴散らしてくれますよ!(爆)

rei☆azumiさんへ

歳でいえば20歳そこそこの彼女達。
私の姪、いや娘といってもおかしくない位のお嬢さん達。

きっと故郷にもこんな怖いオバちゃんがいたので
それを思い出してホッとしたのかもねぇ?(爆)

すー・すーすさんへ

彼女達とは町の国際交流イベントで知り合い、
その後私の職場の近所の工場だったという事で
週に何回か顔を合わせるようになりました。

金庸ドラマの話もしたんだよ♪
イーフェイちゃんは知ってても黄暁明を知らなかったのには驚きました。
彼女達が日本に来てからブレイクしたのかねぇ?
中国でも『神侠侶』からブレイクしたって事かな?

『天龍八部』と言うと「『天龍八部』も知ってるの?」と向こうが驚いてました(笑)。

なんか胸がいっぱい・・・。うるうるです。
たくましく生きぬいて、ほしいです。

いいお話だなぁ(T_T)
と、うるうるしながら読ませていただきました。
彼女たち、お礼と一緒に暖かいハートも置いていったんですね。
これこそ、一生の宝、ですね。

すごくいい話です。
少しずつお互いが近くなる様子がよくわかりました。
こういうのが本当の交流というものなのでしょうね。
プレゼントの品がある限り彼女らのこと忘れられませんね。いや、永遠に記憶に残るかも。

銀妹へ

なるほど。これは『紅玉髄』という玉なんですねぇ?

毎年何人かが帰っていくけど、
こんな事は初めてだったので驚くやら感動するやら…。
その気持ちがあまりに嬉しかったので記事にしちゃいました!(笑)

ホント家宝だねぇ…(しみじみ)。大切にします!

タイトルで笑ってしもたけど、イイ話ですな~、ホロっときましたよ。
これぞ、真の日中友好じゃ!

紅玉髄ってカーネリアンのことだよ。どぅい家の家宝だね~。
プロフィール

どぅいちゃん

Author:どぅいちゃん
『射雕英雄伝』を見て武侠の世界に嵌りました。
パパこと東邪・黄薬師に心を奪われ、それ以来武侠の「イカレオジ専」担当です。
リアルな武侠仲間がいないのを憂いて、ゲリラ的に武侠布教活動を行っております。

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